放課後等デイサービスの送迎規定|人員配置・送迎加算・記録の注意点
最終確認:2026年7月

放課後等デイサービスで送迎を行う際は、人員配置、送迎加算、記録、安全管理、保護者との連絡体制など、複数の事項を確認する必要があります。
ただし、「放課後等デイサービスの送迎規定」という一つの規定ですべてが定められているわけではありません。
実際には、障害児通所支援の人員・設備・運営基準、障害児通所給付費の報酬告示と留意事項、放課後等デイサービスガイドライン、自治体・指定権者の取扱い、事業所内の安全計画や運用ルールなどを確認します。
この記事では、2026年度に施設内で確認しておきたい主なポイントを整理します。
制度や自治体によって取扱いが異なる場合があるため、実際の人員配置や加算算定については、最新の公的資料と管轄の指定権者へ確認してください。
1. 送迎中も事業所内の人員配置を満たせるか確認する
送迎を担当する職員は、送迎中に事業所内で支援を行うことができません。
そのため、送迎に職員が出た後も、事業所内で必要な人員体制を維持できるか確認する必要があります。
確認したい内容は次のとおりです。
- 送迎時間とサービス提供時間が重なっているか
- 送迎に出る職員の職種と勤務時間
- 送迎中に事業所内へ残る職員数
- 当日の利用児童数
- 必要な資格・職種の職員が事業所内にいるか
- 急な欠勤や送迎変更が発生した場合の対応
「送迎担当者は必ず人員配置から除外される」と一律に判断するのではなく、実際の勤務状況と人員基準をもとに確認することが大切です。
判断に迷う場合は、勤務表、送迎時間、サービス提供時間、職員の役割が分かる資料を用意し、指定権者へ確認します。
2. 送迎加算は最新の算定要件を確認する
送迎加算を算定する場合は、最新の報酬告示、留意事項、Q&A、自治体の運用を確認します。
支援時間に関する基本報酬の取扱いと、送迎加算の算定要件は分けて確認する必要があります。
- 送迎した区間
- 送迎の実施方法
- 対象となった利用児童
- 往路・復路の別
- 同一敷地内などに関する取扱い
- 実施記録
- 個別支援計画や関連書類との整合
- 自治体・指定権者が求める確認事項
算定可否を記事だけで判断せず、自施設の運用を指定権者へ伝えたうえで確認してください。
公的資料については、こども家庭庁の「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について」から、報酬告示、留意事項、Q&Aと2026年4月以降の改正内容を確認できます。
参考:こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について」
3. 個別支援計画と送迎の内容を整合させる
送迎が利用児童への支援や施設利用に関係する場合は、個別支援計画や関連書類との整合を確認します。
ただし、「送迎の有無を必ず特定の欄へ記載する」「送迎が不要な場合も必ず理由を書く」と一律に判断せず、利用児童の状況や自治体・指定権者の取扱いを確認します。
実際に確認したい内容は次のとおりです。
- 送迎が必要となる背景
- 送迎場所
- 保護者や学校との受け渡し方法
- 利用児童の特性に応じた配慮
- 送迎時の介助や安全上の注意
- 緊急時の対応
- 保護者との連絡方法
個別支援計画への記載方法については、こども家庭庁の参考様式・記載例に加え、自治体や指定権者の取扱いを確認してください。
4. 送迎の実施状況を記録する
送迎後に、誰を、いつ、どこへ、どのように送迎したのか確認できる記録を残しておくことが重要です。
ただし、すべての自治体で同一の送迎記録様式が定められているとは限りません。
事業所内の送迎表や記録には、実務上、次の項目を残すことを検討します。
- 送迎日
- 利用児童名
- 迎え・送りの別
- 送迎場所
- 予定時刻
- 実際の乗車・到着時刻
- 運転者
- 同乗職員
- 使用車両
- 保護者・学校との受け渡し状況
- 当日の変更内容
- 遅延・事故・ヒヤリハット
- 連絡事項
これらをすべて法令上の一律必須項目として示すのではなく、施設の安全管理、職員間共有、加算確認、問い合わせ対応に必要な記録として整理します。
自治体から指定様式や記録項目が示されている場合は、そちらを優先してください。
参考:【テンプレートあり】放課後等デイサービスの送迎表の運用方法と注意点
5. 送迎を安全計画と安全管理マニュアルに含める
こども家庭庁の放課後等デイサービスガイドラインでは、送迎はリスクの高い場面の一つとして扱われています。
施設は、安全計画を作成して職員へ周知し、送迎などの場面で職員が注意すべき点や役割を明確にした安全管理マニュアルを整備することが重要です。
ガイドラインでは、自動車を運行する場合に、乗降時の点呼などで子どもの所在を確実に確認することや、対象車両への安全装置の装備についても示されています。
- 出発前の児童・職員・車両確認
- 乗車時と降車時の点呼
- 送迎完了後の車内確認
- 学校や自宅での受け渡し方法
- 送迎場所を変更する場合の確認方法
- 遅延時の連絡方法
- 事故・体調急変時の対応
- ヒヤリハットの記録と共有
- 欠席や送迎不要の確認方法
- 車両ごとの担当者
安全装置の対象車両や具体的な義務については、車両区分や利用方法によって確認が必要です。自施設の車両が対象となるか、最新の公的資料と指定権者の案内を確認してください。
6. 学校や送迎先との受け渡し方法を決める
学校へ迎えに行く場合は、事前に次の事項を確認します。
- 送迎車両を停める場所
- 児童を引き渡す場所
- 学校側の担当者
- 下校時刻が変わった場合の連絡方法
- 学校行事や短縮授業の確認方法
- 児童が見つからない場合の対応
- 送迎車両が遅れた場合の対応
駐車場所の確認は、送迎加算の要件として説明するのではなく、事故や近隣トラブルを防ぐための安全運用として位置づけます。
参考:【必見!】放課後等デイサービスの送迎トラブルとその対処法
7. 保護者と送迎時の対応を事前に調整する
放課後等デイサービスガイドラインでは、送迎時の対応について事前に保護者と調整し、その内容を職員間で周知することが必要とされています。
施設と保護者の間で、次の内容を決めておきます。
- 通常の送迎日時と場所
- 送迎予定の提出期限
- 当日変更の連絡方法
- 欠席・送迎不要の連絡方法
- 保護者が不在の場合の対応
- 代理人へ引き渡す場合の確認
- 緊急時の連絡先
- 誰が変更情報を確認するか
- 職員間で変更を共有する方法
電話、LINE、紙、口頭など複数の連絡方法を使う場合は、最終的にどの情報を正式な予定として扱うかも決めておきます。
参考資料
2026年度時点でも、自治体や指定権者によって確認方法や運用が異なる場合があります。自施設の運用に当てはめる際は、最新資料と管轄の案内を確認してください。
8. まとめ
放課後等デイサービスの送迎では、単に送迎表を作るだけでなく、次の事項を一体的に整理することが大切です。
- 送迎中の人員体制
- 送迎加算の算定要件
- 個別支援計画や関連書類との整合
- 送迎記録
- 安全計画と安全管理マニュアル
- 学校や送迎先との受け渡し
- 保護者との変更連絡
- 職員間の情報共有
制度上の取扱いは、改定や自治体の運用によって変わる場合があります。
実際の算定や人員配置については、こども家庭庁の最新資料と管轄の指定権者へ確認してください。
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